鋼鉄神ジーグの感想


 WOWOWにて放映された「ジーグ」を見ていました。
 その感想など、つらつらと。
 個人的な好みで言えば、ものたりない作品となりました。


 印象としては、一年間放映したアニメの一話完結の話(全体のストーリーに関係しない話)ばかりを抜き出したような、物語の起伏に乏しいものでした。びっくりするほど、盛り上がりに欠けます。
 画質のクオリティは、非常に高品質と言えます。ダイナミックプロ風の(?)、熱血少年マンガチックなため、視聴者の好みにより判断は分かれると思います。


 たまに強化パーツ話が展開されますが、アニメとして見た場合、肘関節がなかったりすることで動きが制限されて、画面上の魅力が半減したように思います。
 ジーグのデザインは、視覚的な動画よりもオモチャとしての楽しさが上回ると思います。磁石による稼働域の広さは特徴的でしょう。
 ……まあ、あれは超合金に触れた人間しかわかりませんが。


 最終決戦ではジーグを封じられたまま戦いを挑むのですが、ほとんど丸腰でなんの方策ももたずに敵の親玉に対面するのは無謀すぎだと思います。
「勝算があって戦ってきたわけじゃない」とは言っても、あまりに清算度外視なためびっくりだ。
 ラストではWジーグが活躍します。


 あとは、設定についていくつか気になった点を。


1)主人公の設定。
 前作と違って、サイボーグではありません。
 昨今の倫理規定に縛られたためではないかと思います。
 ジーグの力の源も前作と同じなので、変更の理由はその程度しかないのでは?
 前作:主人公がサイボーグでジーグの頭部に変身する。
 今作:主人公の乗ったバイクがジーグの頭部に変形する。


2)前作のヒロイン
 今作のヒロインは、美和(前作のヒロイン)の孫娘となっています。
 前作の戦場となった九州は50年前から時間が経過していないことになっており、司馬宙(前作の主人公)は在りし日の姿で復活。全身変形が可能なことを考えると、時間が止まっていなくても年を取らない可能性がありそう。
 宙にとってみれば、50年も年を取ったヒロインに孫までいるというのは、ずいぶんとキツい話だと思います。当時、死を覚悟していたとしても。
 年をとるのが男側だとあまり気にならないのは、ナチュラルに男女差別してるからでしょうか?


 そういえば、つばき(今作のヒロイン)の声に聞き覚えがあるものの特定できず。ダメ絶対音感も鈍りました。
 ネットで調べたところ、「フェイト」の凛だとわかりました。ずいぶんと、ゲーオタな人らしく逸話が微笑ましかったです。