「鉄のラインバレル」がいまいちだった件


「ラインバレル」は内容的にスーパーロボットに分類されると思うのですが、断言できないあたりの中途半端さが最大の問題点ではないかと思います。
 例えば、「グレンラガン」であれば、同じように気合い一つで乗り越えても、なんの違和感もありません。
 世界観も豪快で、おちおち悩んでられる余裕すらなく、ひたすら進む事で障害を突破していきます。むしろ、そうするのが当然というべき作風。
 しかし、「ラインバレル」は違います。
 現代社会を舞台にしていたり、主役にコンプレックスや迷いがあるあたり、根本的な点で脆弱さが散見されます。
 存在する現実感が足枷になっているように感じました。
 リアルさを主張しようにもご都合主義が多く、物語の流れが雑に思います。
 唐突に力が覚醒したり、死んだはずが説明不足のまま生き返ったり……。


 アニメで知ってマンガを読みましたが、原作の方が内容はしっかりしているという印象を受けました。
 アニメ化する時に、ありがちなロボットアニメのフォーマットに当てはめてしまい、原作マンガで上手く現実感を出していた箇所が、改悪されたように感じました。
 ロボットアクションは派手だし動きも早いけど、躍動感と重量感欠けているように思います。